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幻覚なる満月
内容は、女性向け要素でたくさんです。現在は、コ/ー/ド/ギ/ア/スを主食にしています。
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「・・・・君は幼い頃・・・」

彼が、神妙な面持ちで口を開いた。

彼は私の過去を知っているのか。

私は、彼の口から発せられる言葉を――


値段のついたアメジスト 3


「ーニャ、・・・あーにゃ、アーニャ!!」

「・・・・・・じの?」

気がつくと、私は今にも泣き出しそうなジノに揺さぶられていた。

おかしい、私はルルーシュくんの話を聞いて、いたはず、なのに・・・。

「良かった、気がついて・・・さっき、ルルーシュ先輩が、アーニャが倒れたって言いに来て・・・」

「・・・・・・・え?」

「そういえば、ルルーシュ先輩は、・・・・って、・・・・あれ?
 さ、さっきまで此処に居たんだぞ!?あれ、あれ・・・・・・・帰っちゃった、みたい」

にこっと笑うジノはどこも怪我していないようだ。
私も、自身の身体を見るが、どこも怪我していない。
腹でも突かれたならば、少しぐらい痛むが、どこも痛くない。
肩には、ルルーシュくんのと思われる制服が、かけてあった。


「おい、ルルーシュ」

「何だ、ピザ星人」

C.C.は新作のピザを頬張りながら、不満そうな声でルルーシュに声をかけた。

「星人ではなく、せめて聖人よべ、童貞。」

そう言うと、ルルーシュは眉を潜めながらさらりと流す。

「本題を言え。」

「・・・脱げ」

「待て、お前、今「脱げと言っているんだ、こちとら真面目に言ってるんだ、さっさと脱げ!」

珍しく、真剣な顔で、女とは思えない力でルルーシュをベットに押し倒し、
上の服を乱暴に脱がした。

「・・・・るる、-しゅ」

何事だと思い、嫌味の1つでも言ってやろうと思ってC.C.を見上げると
泣きそうな、否、泣いているC.C.がいた。

「どうして、・・・どうして、」
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「貴方は、・・・皇族?」

そう聞いた瞬間、彼は・・・


値段のついたアメジスト 2


「あぁ、そうだ・・・じゃぁ手配を頼む。」

軍へ一応報告し、数十人程回してもらえることになった。
後はそれを待つだけだろう。
ただ、先程から帰ってこないアーニャが気になる。
アーニャは、あの歳だがナイトメア戦だけではなく、体術も相当な腕だ。
そんなアーニャが易々と何かされるとは思わないが、・・・万が一、
裏方に、数十人・・・銃を武装していたら?
今、私はそうだし、アーニャも何か武器を持ってると思えない。
背筋に嫌な汗が伝う。

無事でいてほしい。
アーニャも・・・ルルーシュ先輩、も。


「・・・・・アールストレイム卿」

先程とは違う、学園とも違う、何か威圧感を含んだ声で呼ばれる。

「・・・貴殿は、幼少時・・・どこで暮らしていた?何をしていた?」

何故、とは声にならなかった。
有無を言わさぬ威圧感、まるで・・・皇帝陛下を前にしているような・・・。

「私、は・・・母親、と・・・・」

母親と?
何をしていた?どこにいた?
わからない、私は・・・・誰の元で育った?

「わから・・・ない・・・わからない・・・」


「ウィングルベル卿、主催者、参加者はすべて拘束し終わりました。」

「ご苦労、私はアーニャを探してくる。他に誰も居ないことを確認し、撤退してくれ。」

「イエス・マイロード」

アーニャが、帰ってこない。
もうかれこれ30分は経った。
そんなに、商品になった子は多いのか?
それとも・・・・

焦る想いを閉じ込め、私は走った。


「・・・・アーニャ」

威圧感は、まだ、あるけれど
名前で呼ばれた。

「アーニャ、君は・・・」

彼は神妙な面持ちでゆっくりと口を開く。

「・・・・君は幼い頃・・・」

「・・・・・る、・・・ルルーシュ、先輩?」

自分の目を疑った。
ちらり、と横を見るとアーニャも同じ様に目を見開いて現状を理解できていない。
だって、まさか・・・
俺たちが今居る場所は、人身販売のオークション会場だったのだから・・・。


値段のついたアメジスト


「じ、・・・・ジノ・・・」

震える声で、私を呼ぶ声が聞こえた。
アーニャだ。
しまった、と思ったのは遅すぎた。
私が遊び半分で、人身販売のオークションに行こうと言い出したのがきっかけだった。
すると、アーニャは素っ気無くだが「行く」と言ったから・・・
きっと何も起こらないだろうと、軽い気持ちで会場へ・・・足を運んだ。

だけど

「あ、あれ・・・・ルルーシュくん、・・・だよ、ね」

口にした瞬間、自分でも恐ろしくなったんだろう。
アーニャはより一層、震え、蒼白くなっていく。

(だめだ・・・)

直感的に、そう思った。
そしたら、頭に考えるより早く、身体が動いてた。

「私は神聖ブリタニア帝国99代目皇帝直属ナイトオブラウンズ・3のジノ・ウィングルベルだ!」

商品とされ口をふさがれ、手足を縛られたルルーシュが入っている檻が置いてあるステージへ
駆け上がって、威厳を出すように手振りをつけ、高らかに自分の身分を証明した。
すると、震えていたアーニャもステージに上がった。

「ナイトオブラウンズ・・・・6、アーニャ・アールストレイム」

大きくはないが、責任者たちには十分に聞こえる声だった。
一気に、会場がざわめく。

「この会場にいる者すべてを、違法人身販売の容疑で捕まえさせてもらう。
 今から、動いた奴は拘束していく・・・ここから出ようとしたり、外部に連絡をとったりしようとしても
 私たちには分かる、無駄な抵抗はやめろ。」

それだけ言って、アーニャに小声で

「ルルーシュ先輩と、他の商品にされてる人がいないか確認して開放してきてくれないか」

アーニャは小さく頷き、ルルーシュの檻へと向かった。
私は、沈黙化した会場に意識を戻した。

「アールストレイム卿・・・どうしてこのような場所へ・・・っ」

「ジノが、行こうって言ったから・・・そしたら、貴方が商品になってて・・・」

淡々と応えたつもりだったが、声が震えてしまったのかもしれない。
いや、声は震えていなかったが泣きそうになっていたのかもしれない。
彼は、そっと私に微笑んだ。

「アーニャ、大丈夫だ・・・俺は大丈夫だよ、ありがとう」

涙が、流れた。

今まで、涙なんて流した覚えがない。
もう随分と長い間、忘れていた。
たくさん人を殺した、そんな私でも泣けたんだと、
無くなってしまったと思っていた心は、ちゃんとあったのだと。

「アーニャ、・・・アーニャ」

私は震える手で彼の手足を縛る紐を解く。
彼はただ、優しく、私の名前を呼ぶ。

「ルルーシュ・・・さ、・・・」

”ルルーシュ様”

違う、と頭に浮かんできた映像に否を唱える。
彼は、一般人だ。
皇族なんかじゃ、ない。

「アーニャ、ありがとう・・・」

でも、彼が私を呼ぶそのひとつひとつの仕草に
私は見覚えが、聞き覚えがあった。
忘れまいと、身体が覚えている。
けど、私の頭が違うと言ってる。

「・・・答えて」

私は、私の中での賛否にどう答えをつければいいの。

「貴方は、・・・皇族?」

 

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